琉球文化に根付いた個性的た言葉の響き
「なんくるないさー」「めんそーれ」など沖縄の方言は、どの方言よりも独特。発音や文字では意味が憶測できないほどだ。これほど違う沖縄の言葉のルーツはどこにあるのだろうか。
沖縄の方言は、古来からの「琉球方言」と、太平洋戦争後に成立した「沖縄弁」に分けられる。
後者はウチナーヤマトグチとも呼ばれ、一般的に沖縄の方言と言われているものはここに属す。
沖縄では12世紀頃までは日本語が伝わったとされており、16世紀の尚清王の時代には平仮名と漢字で書かれた「おもろさうし」が成立している。
日本との交流は江戸時代を通じて絶える事はなかったが、長く特注の文化圏であり続けたために、日本語と同系統の言語にもかかわらず、異質の言語へ独自に進化していった。
明治時代になり、日本への所属が明確になると、標準語励行運動が始まり、徐々に琉球方言は衰退していった。
さらに、戦後の米軍統治による日本本土との交流断絶もあり、琉球方言の影響を残しながら標準語が広がっていき、それがウチナーヤマトグチになった。
戦後教育より後の世代は、概ねウチナーヤマトグチの話者と言われている。
近年、標準語に対する独自性は沖縄のカルチャーとして若者を中心に見直され始め、沖縄独自の風習や文化が日本でも広く認知されるようになった。
沖縄の出身のタレントやお笑い芸人の活躍もあり、そのゆっくりとした優しい発音や喋り方に人気が出ている。
沖縄の各地で琉球方言の積極的な保存や振興が叫ばれるようになり、かつて標準語普及を促進していた沖縄県庁も保存に乗り出すなど変化が出ている。
2006年には沖縄県議会で、島言葉への感心・理解を深める「しまくとぅばの日」が9月18日と定められるなど、沖縄独自の文化を守る動きが加速している。
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